電子書籍、書店限定でダウンロード販売してはどうか 書店は街の文化センター、書店の衰退は文化の衰退

2月 16th, 2010 | Posted by coq in No Category

電子書籍、書店限定でダウンロード販売してはどうか 書店は街の文化センター、書店の衰退は文化の衰退

ユニークなのは販売方法で、電子書籍をダウンロード購入する場所を書店に限定する。

「街の書店は地域の文化センターであり、書店がなくなることは文化の衰退を意味する」。柴崎代表取締役は、紙媒体の書籍の重要性を強調する。書店と出版社の両方が利益をあげる仕組みを構築する必要があるという。今後は、紙媒体と電子媒体で、市場の住み分けが起きるとみている。同社は書店経由の書籍販売を維持しつつ、電子書籍の利便性を享受できる商流を描こうとしている。

これはひどい。

確かに紙媒体の本屋というのは江戸時代以降、情報の発信におけるハブの1つとして機能してきた。だが、これはあくまでも情報が本屋にあったというだけであって、本屋だから(例えば、その営業形態ゆえに)情報があった、という訳ではないのではないだろうか。今日では記事中でも指摘されているが、ロジスティックにおいてはインターネットが小売店の代替的な役割を果たすことができるようになってきている。そうなった場合、情報のハブが書店ではなくなることになるが、これを旧来書店が果たしてきた功績の大きさに配慮し、この技術革新を押しとどめようというのがこの考え方の根底であろう。人間に対しての年金制度はあるが、産業に対しての年金制度はいらない。

更にいえば、同じ小売価格であったら書店(小売店)の利益は少ないほど出版社の利益は多くなる訳で。出版社にしたら、ダウンロード販売による価格破壊と他のマージンが減った分著者の印税収入が増やされることによる実質的収入の逓減が主な論点である以上、ダウンロード販売がこの形式をるとしたら、確かにこれらの課題は解消される。ただし、ダウンロード販売の利点の一つであるアクセス性が紙媒体以下(紙媒体は、端末を持ち歩いていなくても購入できる)になることになる。これではダウンロード販売が盛んになるはずがない。まあ、ネットでのダウンロード販売を押しとどめるために、赤字前提でそれに対する対抗馬をぶつけるという不毛なことを目的とする限りは適当な戦略であるようにも見えるが。

恐らく、このダウンロード販売が実現するとしたらAmazonやBookwebみたいなオンラインのには解放しないだろう。その結果として、「紙の本は、自宅からでも購入できる。」「電子書籍は、書店に行かなければ購入できない」となる訳で…いやはや。

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